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試験情報

中小企業診断士の費用はいくら?受験料・教材費・登録費まで総額を完全解説

中小企業診断士を取得するのにかかる費用を、受験料・教材費・予備校費・実務補習費・登録費まで段階別に整理。独学と予備校でのコスト比較や、合格後の更新費用まで現役診断士監修で網羅的に解説します。

中小企業診断士を取得するまでにかかる費用は、独学で合計 15〜25万円、通信講座で 20〜40万円、通学予備校で 35〜60万円程度が目安です。これに加え、合格後に「実務補習(または実務従事)」と「登録料」で 15〜20万円前後が発生します。

この記事では、受験を検討中の方が判断に使える形で、受験料・教材費・予備校費・模試費用・実務補習費・登録料・更新費用まで、段階別に金額の目安と内訳を整理しました。現役中小企業診断士の監修のもと、公式情報と業界の相場を突き合わせてお伝えします。

中小企業診断士の費用は「4つの段階」で考える

中小企業診断士の取得費用は、単純な受験料だけでは測れません。受験前〜合格後まで、以下の4段階でコストが発生します。

費用が発生する4段階

  1. 受験段階:受験料・教材費・予備校費・模試費用
  2. 合格段階:1次・2次試験の受験料、会場までの交通費
  3. 登録段階:実務補習(または実務従事)、登録免許税、登録料
  4. 維持段階:5年ごとの更新に必要な研修・実務従事費用

この4段階をまとめて理解しておくと、「合格後に想定外の出費が続いた」という失敗を避けられます。独立志向なら登録段階まで、企業内診断士として名刺に書きたいだけなら登録段階を省略する選択肢もあります。

費用総額の全体イメージ

学習スタイル 受験段階 合格〜登録段階 取得までの総額
完全独学 約 5〜10万円 約 15〜20万円 約 20〜30万円
通信講座中心 約 15〜30万円 約 15〜20万円 約 30〜50万円
通学予備校中心 約 25〜50万円 約 15〜20万円 約 40〜70万円

※受験段階は教材・受験料・模試を含む、1年〜1.5年で合格した場合の目安です。多年度受験になると受験料・教材更新費が加算されます。

受験段階でかかる費用の内訳

受験段階の費用は「受験料」「教材費」「学習サービス費」「模試費用」の4つに分解できます。

1次・2次試験の受験料(公式)

中小企業診断士の受験料は、中小企業診断協会が公表している公式金額です。

項目 金額
1次試験 受験手数料 14,500円
2次試験 受験手数料 17,800円
合格発表後の登録免許税(登録時) 30,000円(登記印紙)

受験手数料は年度改定の可能性があるため、出願前に協会公式サイトで最新版を確認してください。

教材費(独学の場合)

独学で1次7科目+2次対策を一通り揃える場合の教材費目安です。

教材 冊数・内容 費用目安
1次試験 網羅型テキスト 7科目 × 3,000〜4,000円 21,000〜28,000円
1次試験 過去問集 7科目 × 3,000〜4,000円 21,000〜28,000円
論点絞り込み型(スピードテキスト系) 1〜2冊 3,000〜6,000円
2次試験 過去問集・ふぞろい 3〜5冊 10,000〜18,000円
事例Ⅳ対策書(全知全ノウ等) 1〜2冊 3,000〜6,000円
補助教材(簿記3級・経済入門書など) 必要に応じて 3,000〜8,000円

合計は概ね 5〜10万円のレンジに収まります。多年度になると毎年の白書対応・最新版更新で追加購入が必要です。

通信講座・通学予備校の費用相場

通信講座・通学予備校は、年度・キャンペーン・コース構成で価格が大きく変動します。ここでは業界の相場感を紹介します。

サービス形態 1次+2次セット費用の目安
オンライン特化型(映像授業中心) 概ね 5〜15万円
大手通信講座(テキスト+映像) 概ね 15〜25万円
通学予備校(対面講義中心) 概ね 25〜30万円
通学+答案添削が手厚いコース 概ね 30万円超

価格には「1次+2次一括コース」「2次のみ」「単科」など幅があります。公式サイトで当年の正価を事前に確認しましょう。

模試・答案添削費用

  • 1次模試:1回 5,000〜10,000円前後。直前期に1〜2回受けるのが一般的
  • 2次模試:1回 8,000〜15,000円前後。独学者ほど相対評価を得る機会として重要
  • 2次答案添削サービス:1通 3,000〜5,000円×複数回、まとめプランで2〜5万円

模試は得点だけでなく、本番の時間配分とメンタル慣れを作る投資として位置づける受験生が多くなっています。

合格〜登録段階でかかる費用

2次試験に合格しただけでは「中小企業診断士」として活動できません。登録を完了させるには、実務補習(または実務従事15日分)を経て、経済産業大臣への登録申請が必要です。

実務補習の費用

実務補習は、協会が主催する約15日間の中小企業へのコンサルティング実習です。

コース 日数 費用目安
5日間コース(1社対応) 5日 約 50,000〜55,000円
15日間コース(3社対応・まとめて実施) 15日 約 150,000〜165,000円

登録要件の15日分を早く満たしたい方は15日間コース、働きながら分割で取り組みたい方は5日間コースを2〜3回受ける設計が一般的です。東京・大阪・名古屋など主要都市開催のため、地方在住者には宿泊費・交通費が追加発生する点も押さえておきましょう。

実務従事という選択肢

実務補習の代わりに、**診断業務を15日分自分で実施する「実務従事」**を選ぶこともできます。

  • 知人の経営者に経営診断レポートを提供する
  • 協会主催のマッチングプログラムに参加する
  • 勤務先で中小企業支援の業務に従事する

費用は実務補習よりかからない一方、案件確保の手間と品質管理は自分で行う必要があります。独立志向の方は実務補習で協会コミュニティに入るメリットが大きく、企業内で取得のみしたい方は実務従事を選ぶ方も増えています。

登録申請にかかる費用

  • 登録免許税:30,000円(収入印紙)
  • 登録申請書類の作成・郵送:数百円〜1,000円程度

この登録手続きを経て、官報公告を経て正式に中小企業診断士としての登録が完了します。

協会入会費(任意)

登録とは別に、都道府県別の中小企業診断協会に入会する選択肢があります。入会は任意ですが、独立診断士の多くは案件紹介や人脈形成のため入会しています。

  • 入会金:5,000〜10,000円前後
  • 年会費:40,000〜60,000円前後(都道府県協会による)
  • 支部・研究会の会費:年数千円〜2万円

合格後の維持費用(更新制度)

中小企業診断士の登録は5年ごとの更新が必要です。更新に必要な条件と費用を整理します。

更新に必要な要件

5年の登録期間中に、以下の両方を満たす必要があります。

  1. 理論政策更新研修を5回以上受講
  2. 実務従事(または実務補習)を30日以上実施

更新にかかる費用の目安

項目 費用目安
理論政策更新研修(1回あたり) 6,000〜8,000円前後 × 5回
実務従事(30日分) 形態により異なる(自力で案件確保すれば実費のみ)
再登録申請料 数千円程度

5年間で理論研修費だけで 3〜4万円、実務従事を協会経由のマッチングで揃えると追加費用が発生する場合があります。独立診断士にとっては案件そのものが収入源になるため、実質負担は研修費のみというケースが多くなります。

独学 vs 通信講座 vs 予備校のコスト比較

学習スタイル別に、取得までのトータルコストを比較します。合格率や学習効率の議論を一旦脇に置き、純粋な金額だけで整理しました。

コスト比較表(1年〜1.5年で合格を想定)

項目 独学 通信講座 通学予備校
教材費・講座費 5〜10万円 10〜25万円 25〜50万円
1次受験料 14,500円 14,500円 14,500円
2次受験料 17,800円 17,800円 17,800円
模試・添削 1〜3万円 0〜2万円(講座込み) 0〜2万円(講座込み)
実務補習(15日コース) 15〜16.5万円 15〜16.5万円 15〜16.5万円
登録免許税 30,000円 30,000円 30,000円
合計 約 22〜35万円 約 30〜50万円 約 45〜72万円

多年度受験になった場合の加算

多年度になると以下が重なりやすくなります。

  • 受験料:1次 14,500円+2次 17,800円を追加年度分
  • 教材更新:特に中小企業経営・政策は毎年最新版が必要
  • 予備校再受講料:リピート割引があるケースが多い

3年で合格したケースでは、独学でも 30〜40万円、予備校利用なら 60〜80万円になることもあります。初年度に投じる予算だけで判断するのではなく、多年度リスクも織り込んだ設計が現実的です。

費用を抑えるための現実的な工夫

コストを下げる工夫は、ただ安い教材を選ぶだけではありません。総合的な視点を紹介します。

1. 独学+2次だけ添削サービスを併用する

完全独学で詰まりやすいのは2次試験の答案添削です。1次は独学で 5〜10万円に抑え、2次の添削だけ 2〜5万円を投じる「ハイブリッド型」は費用対効果の高い設計です。

2. 教育訓練給付制度を活用する

厚生労働省の一般教育訓練給付制度特定一般教育訓練給付制度の対象講座を選ぶと、受講料の最大 20〜40% が還付されます。対象講座かは事前にハローワーク・講座公式サイトで確認してください。勤務先の資格取得支援制度と組み合わせると、実質負担をさらに下げられます。

3. 中古教材・電子書籍で初期費用を抑える

1次試験の網羅型テキスト・過去問は、前年度版でも 80〜90% の内容が有効なケースが多いです(ただし中小企業経営・政策は毎年最新版が必須)。フリマアプリ等で合格者が放出した教材を入手するのも一つの選択です。ただし書き込み・落丁には注意が必要です。

4. 実務補習は5日×3回で分割する

15日間コースを一括で取ると、数週間単位で平日を空ける必要があり、仕事の都合で難しい方が多くいます。5日間コースを年度を分けて3回受ける方式なら、会社員でも調整がつきやすくなります。費用は同じでも負担感は大きく変わります。

5. 更新に必要な実務従事は勤務先で賄える場合がある

企業内診断士の場合、勤務先で中小企業支援に関わる業務(補助金申請支援、取引先コンサル、社内新規事業など)を実務従事として申告できるケースがあります。事前に協会と勤務先に確認しておけば、5年間の実務従事を追加費用なしで賄える可能性があります。

よくある質問(FAQ)

Q. 中小企業診断士の費用は総額でいくらくらい必要ですか?

学習スタイルと合格までの年数で変動しますが、独学で1〜1.5年合格なら 20〜30万円、通信講座で 30〜50万円、通学予備校で 45〜70万円が目安です。合格後の実務補習と登録免許税で 15〜20万円が追加で必要になります。

Q. 受験料(1次・2次)は公式にいくらですか?

中小企業診断協会の公式発表で、1次試験が 14,500円、2次試験が 17,800円です。年度改定の可能性があるため、出願前に協会公式サイトで最新金額を確認しましょう。

Q. 実務補習を受けずに登録する方法はありますか?

「実務従事」として、自力で15日分の診断業務実績を積めば登録できます。費用は補習より抑えられますが、案件確保と報告書作成を自分で行う必要があります。独立志向の方は協会コミュニティに入れる実務補習を、企業内で登録のみ目指す方は実務従事を選ぶ傾向があります。

Q. 教育訓練給付制度は中小企業診断士の講座にも使えますか?

一部の通信講座・予備校コースは、厚生労働省の一般教育訓練給付制度または特定一般教育訓練給付制度の指定講座になっています。対象講座であれば受講料の 20〜40% が修了後に還付されます。対象かどうかは各講座の公式ページやハローワークで確認可能です。

Q. 合格後の更新費用は5年でいくらかかりますか?

理論政策更新研修を5回受講すると研修費だけで 3〜4万円です。実務従事30日分は、独立診断士なら業務収入でまかなえ、企業内診断士も勤務先業務で賄える場合が多くなっています。現実的には 5〜10万円の範囲に収まる方が多くなっています。

Q. 会社員が取得する場合、会社の資格取得支援制度は使えますか?

多くの企業で資格取得支援制度(受験料補助・合格祝い金・講座費用補助)が用意されています。数万円〜20万円程度の補助を受けられるケースもあるため、勤務先の総務・人事に確認するのは早い段階で行うと良いでしょう。

まとめ

中小企業診断士の取得費用は、段階と学習スタイルで大きく変わります。本記事の要点を整理します。

  • 費用は「受験段階」「合格段階」「登録段階」「維持段階」の4つに分かれる
  • 取得までの総額目安は、独学で 20〜30万円、通信講座で 30〜50万円、通学予備校で 45〜70万円
  • 合格後の実務補習と登録免許税で 15〜20万円が別途必要
  • 5年ごとの更新は研修費 3〜4万円+実務従事30日、企業内診断士なら勤務先業務で賄える場合が多い
  • 教育訓練給付制度や勤務先の資格取得支援を使うと、実質負担を大きく下げられる

費用の全体像がつかめたら、次は学習計画です。診断士エアポートでは、全7科目の映像授業と過去問演習を月額3,980円で提供しています。コストを抑えつつ体系的に学びたい方は、トップページ中小企業診断士試験の概要解説記事独学での学習手順を解説した記事もあわせてご覧ください。


出典・参考

  • 一般社団法人 中小企業診断協会/日本中小企業診断士協会連合会 公式サイト(受験手数料・実務補習・登録制度)
  • 経済産業省/中小企業庁 中小企業診断士登録制度関連情報
  • 厚生労働省 教育訓練給付制度 公式情報
2026年4月20日13分で読めます
監修:中小企業診断士 久保谷太志執筆:診断士エアポート 編集部
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