第1問
下図は、1990年以降の日本について、ジニ係数を使い、所得再分配政策による所得格差の改善状況の推移を示したものである。「当初所得ジニ係数」は当初所得(所得再分配前の所得)のジニ係数、「再分配所得ジニ係数」は再分配所得(所得再分配後の所得)のジニ係数、「改善度」は所得再分配によるジニ係数の改善度(%)である。
この図から分かる日本の所得格差に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 1990年代に比べて、2000年代以降には、所得再分配前の所得格差が拡大している。
b 2010年代は、それ以前に比べて、所得再分配政策による所得格差の改善度が大きい。
c 2010年代は、所得再分配政策によって、かえって所得格差が拡大している。
第5問
生産物市場の均衡条件が、次のように表されるとする。
生産物市場の均衡条件 Y = C + I + G
消費関数 C = 10 + 0.8Y
投資支出 I = 30
政府支出 G = 60
ただし、Yは所得、Cは消費支出、Iは投資支出、Gは政府支出である。
いま、貯蓄意欲が高まって、消費関数が C = 10 + 0.75Y になったとする。このときの政府支出乗数の変化に関する記述として、最も適切なものはどれか。
4点
第6問 設問1
下図は、45度線図である。この図において、総需要は AD = C + I + G(ただし、ADは総需要、Cは消費支出、Iは投資支出、Gは政府支出)、消費関数は C = C₀ + cY(ただし、C₀は基礎消費、cは限界消費性向(0 < c < 1)、YはGDP)によって表されるとする。図中における Y_F は完全雇用GDP、Y₀は現実のGDPである。
この図に基づいて、下記の設問に答えよ。
(設問1)この図に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 総需要線 AD の傾きは、c に等しい。
b 投資支出1単位の増加による GDP の増加は、政府支出1単位の増加による GDP の増加より大きい。
c 総需要線 AD の縦軸の切片の大きさは、C₀ である。
4点
第6問 設問2
(設問2)GDPの決定に関する記述として、最も適切なものはどれか。
4点
第7問 設問1
下図には、右下がりの総需要曲線 AD と垂直な総供給曲線 AS が描かれている。Y_F は完全雇用GDPである。
この図に基づいて、下記の設問に答えよ。
(設問1)古典派モデルにおける総需要曲線 AD と総供給曲線 AS に関する記述として、最も適切なものはどれか。
4点
第7問 設問2
(設問2)財政・金融政策の効果に関する記述として、最も適切なものはどれか。
4点
第8問
景気循環に関する記述として、最も適切なものはどれか。
4点
第9問
金利平価説による為替レートの決定に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 将来の為替レートが円高に進むと予想するとき、現在の為替レートも円高に変化する。
b 将来の為替レートが円安に進むと予想するとき、現在の為替レートは円高に変化する。
c 日本の利子率が低下すると、円の価値は低下し、為替レートは円安に変化する。
d 日本の利子率が低下すると、円の価値は上昇し、為替レートは円高に変化する。
4点
第10問
自然失業率仮説に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 自然失業率は、現実のインフレ率と期待インフレ率が等しいときの失業率である。
b 現実の失業率が自然失業率よりも高いとき、現実のインフレ率は期待インフレ率よりも高くなる。
c 自然失業率仮説によると、短期的には失業とインフレ率の間にトレード・オフの関係は存在しない。
d 自然失業率仮説によると、長期的には失業とインフレ率の間にトレード・オフの関係は存在しない。
4点
第11問
下図には、需要曲線が描かれている。この図に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 価格が下落すると、消費者の限界価値が低下する。
b 価格が P₀ のときの消費者の支払意思額は三角形 AEP₀ で示される。
c 価格が P₀ のときの実際の支払額は四角形 OP₀EQ₀ で示される。
4点
第12問
下図には、供給曲線が描かれている。この図に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 生産量が拡大するにつれて、限界費用は増加する。
b 価格が P₀ のとき、生産者が必要最低限回収しなければならない費用の合計は三角形 OE₀Q₀ で示される。
c 価格が P₁ のときの生産者余剰は、台形 P₁E₁E₀P₀ で示される。
4点
第13問
代替財、補完財と需要曲線のシフトについて考える。ここでは図は省略するが、縦軸に価格、横軸に数量をとるものとする。2財の関係が代替財あるいは補完財であるときの需要曲線のシフトに関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。
a A財とB財が代替財の関係にあるとき、A財の価格の下落によって、B財の需要曲線は右方にシフトする。
b C財とD財が補完財の関係にあるとき、C財の価格の下落によって、D財の需要曲線は右方にシフトする。
c A財とB財が代替財の関係にあるとき、A財の価格の上昇によって、B財の需要曲線は右方にシフトする。
d C財とD財が補完財の関係にあるとき、C財の価格の上昇によって、D財の需要曲線は右方にシフトする。
第15問 設問1
利潤最大化を達成するための最適生産について考えるためには、総収入と総費用の関係を見ることが重要である。下図には、総収入曲線 TR と総費用曲線 TC が描かれている。
この図に基づいて、下記の設問に答えよ。
(設問1)費用関数に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 総費用曲線 TC の縦軸の切片は、固定費用に等しい。
b 平均費用が最小値を迎えるところでは、限界費用と平均費用が一致する。
c 生産量の増加に比例して、平均費用も増加していく。
4点
第15問 設問2
(設問2)利潤に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a Q₁の生産量では、価格が限界費用を上回っており、生産を増やせば利潤が増加する。
b Q₀の生産量では、総収入曲線の傾きと、総費用曲線の接線の傾きが等しくなっており、利潤最大化と最適生産が実現している。
c Q₂の生産量では、限界費用が価格を上回っており、生産を減らせば利潤が増加する。
4点
第16問 設問1
財の生産においては、労働や資本といった生産要素を効率的に投入することが必要となる。下図では、最適な生産要素の投入量を考えるために、等産出量曲線と等費用線が描かれている。
この図に基づいて、下記の設問に答えよ。
(設問1)等費用線に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 等費用線の傾きは、賃金が下落するほど、急勾配に描かれる。
b 費用が増加すると、等費用線 C₀C₀ は、C₁C₁ へとシフトする。
c 縦軸の切片の値は、資本のみを投入する場合の費用を示している。
4点
第16問 設問2
(設問2)この図に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 点Aから等産出量曲線に沿って、労働量を増やし資本量を減らすと、点Eにおいて最適投入を達成できる。
b 点Bでは、技術的限界代替率が要素価格比率より大きい。
c 点Eでは、要素価格1単位当たりの限界生産物が均等化する。
4点
第17問
完全競争と不完全競争における市場の特徴に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 完全競争市場の売り手は多数であるのに対して、独占的競争市場では売り手が少数である。
b 完全競争市場の売り手はプライス・テイカーであるのに対して、不完全競争市場における売り手はプライス・メイカーである。
c 完全競争市場の売り手が同質財のみを生産するのと同様に、不完全競争市場における売り手も同質財のみを生産する。
4点
第18問
生活の中での絶対優位、比較優位と機会費用について考える。
下表に示すように、Aさんは30分間で、おにぎりであれば10個、サンドイッチであれば6個作ることができる。また、Bさんは30分間で、おにぎりであれば6個、サンドイッチであれば2個作ることができる。
AさんとBさんが持つ絶対優位、比較優位と機会費用に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。
(表)
おにぎり サンドイッチ
Aさん 10個/30分 6個/30分
Bさん 6個/30分 2個/30分
a Aさんにとって、おにぎりを1個作ることの機会費用は、サンドイッチ 3/5 個である。
b Bさんにとって、おにぎりを1個作ることの機会費用は、サンドイッチ3個である。
c おにぎりとサンドイッチを作ることの両方に絶対優位を持っているのは、Bさんである。
d サンドイッチを作ることに比較優位を持っているのは、Aさんである。
4点
第19問
下図によって、資本移動の自由化の効果を考える。最も単純なケースを想定して、世界にはⅠ国とⅡ国があり、両国とも生産要素として資本と労働を利用して同一財を生産しており、労働投入量は一定であるとする。下図で、MPK_ⅠとMPK_Ⅱは、Ⅰ国とⅡ国の資本の限界生産物曲線であり、いずれも資本の限界生産物は逓減すると仮定している(財の国内価格は、いずれも1とする)。資本市場を開放しない場合、Ⅰ国とⅡ国の保有する資本量はそれぞれ O_ⅠC と O_ⅡC であり、このときの資本のレンタル料はそれぞれ r_Ⅰ と r_Ⅱ である。
資本移動の自由化の効果に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 資本移動の自由化によって、Ⅰ国からⅡ国への資本移動が生じ、資本のレンタル料はⅠ国が r*_Ⅰ、Ⅱ国が r*_Ⅱ になる。
b 資本移動の結果、労働者の賃金所得は、Ⅰ国では四角形 O_Ⅰr*_ⅠHC に増加し、Ⅱ国では四角形 O_Ⅱr*_ⅡHC に減少する。
c 資本移動の結果、資本所有者のレンタル所得は、Ⅰ国では三角形 AEr*_Ⅰ に減少し、Ⅱ国では三角形 BEr*_Ⅱ に増加する。
d 資本移動の自由化によって、世界全体で三角形 EFG の所得が増加する。
第21問
情報の非対称性がもたらす逆選択に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 自動車保険における免責事項には、保険の契約後に生じる逆選択を減らす効果が期待できる。
b 医療保険制度を任意保険ではなく強制保険にすることには、病気になるリスクの高い人のみが医療保険に加入するという逆選択を減らす効果が期待できる。
c 企業が新たに従業員を雇う際に、履歴書だけではなく、その応募者のことをよく知っている人からの推薦状を求めることには、見込み違いの従業員を雇ってしまうという逆選択を減らすことが期待できる。